木のものは、最初に称賛を求めることが少ない。匙、低い腰掛け、蓋つきの箱、扉のそばの小さなペグレール。それぞれは使われることで見えてくる。目が名前をつける前に、手が丸い縁を覚える。
古い部屋では、木は時間の静かな記録になる。指が戻る場所は濃くなる。へこみを受け入れても品位を失わない。楔、薄片、締め具、あるいは少しの忍耐で直すことができる。
素朴なものの価値
役に立つ木のものは、ほとんど匿名であるときによりよいことが多い。茶碗を運ぶ盆、マッチを乾かしておく箱、炉端から作業台へ移る腰掛けは、見せるためだけの大きな家具より多くの感情を集める。
これは美に反対する話ではない。働くことから生まれる美を大切にする話である。磨かれた取っ手、丸くなった角、引き出しが閉まる乾いた音だけで十分なことがある。
家で木から始める
初心者が最初に学ぶものは、複雑な椅子でなくてよい。手に持てる小さなものがよい。棚のペグ、バターパドル、小さな道具箱、ゆるんだ箱の修理。そうしたものが木目の向き、圧力、控えめな手つきを教えてくれる。
木が木のままでいられると、部屋は変わる。石や金属や塗料をまねる必要はない。使えるほど近くに置かれていればよい。